師匠シリーズ

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【師匠シリーズ】26 葬祭

大学2年の夏休みに、知り合いの田舎へついて行った。ぜひ一緒に来い、というのでそうしたのだが、電車とバスを乗り継いで8時間もかかったのにはうんざりした。
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【師匠シリーズ】27 坂

大学1回生の夏。『四次元坂』という地元ではわりと有名な心霊スポットに挑んだ。曰く、夜にその坂でギアをニュートラルに入れると車が坂道を登って行くというのだ。その噂を聞いて僕は俄然興奮した。
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【師匠シリーズ】25 写真

大学2回生の春ごろ、オカルト道の師匠である先輩の家にふらっと遊びに行った。ドアを開けると狭い部屋の真ん中で、なにやら難しい顔をして写真を見ている。
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【師匠シリーズ】24 血 前篇

大学1回生のとき、オカルト道を突き進んでいた俺には師匠がいた。ただの怖い物好きとは一線を画す、得体の知れない雰囲気を持った男だった。その師匠とは別に、自分を別の世界に触れさせてくれる人がいた。
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【師匠シリーズ】35 鏡

大学1回生の冬。大学に入ってから出入りするようになったネットの地元系オカルトフォーラムのオフ会に出たときのこと。
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【師匠シリーズ】23 顔

大学1回生の冬。大学生になってからの1年弱、大学の先輩であり、オカルト道の師匠でもある人と様々な心霊スポットへ足を踏み入れた俺だったが、さすがに寒くなってくると出不精になってくる。
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【師匠シリーズ】22 超能力

大学時代、霊感の異常に強いサークルの先輩に会ってからやたら霊体験をするようになった俺は、オカルトにどっぷり浸かった学生生活を送っていた。
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【師匠シリーズ】21 雨

大学1回生の夏ごろ。京介さんというオカルト系のネット仲間の先輩に不思議な話を聞いた。市内のある女子高の敷地に夜中、一箇所だけ狭い範囲に雨が降ることがあるという。京介さんは地元民で、その女子高の卒業生だった。
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【師匠シリーズ】20 将棋

もちろん将棋の師匠ではない。大学の先輩で、オカルトマニアの変人である。俺もまた、オカルトが好きだったので、師匠師匠と呼んでつきまとっていた。
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【師匠シリーズ】19 魚

別の世界へのドアを持っている人は、確かにいると思う。日常の隣で、そういう人が息づいているのを僕らは大抵知らずに生きているし、生きていける。しかしふとしたことで、そんな人に触れたときに、いつもの日常はあっけなく変容していく。