師匠シリーズ 【師匠シリーズ】56 トイレ 大学1回生の春だった。休日に僕は一人で街に出て、デパートで一人暮らしに必要なこまごまとしたものを買った。レジを済ませてから、本屋にでも寄って帰ろうかなと思いつつトイレを探す。 2025.02.14 師匠シリーズ
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】55 天使 京介さんから聞いた話だ。怖い夢を見ていた気がする。枕元の目覚まし時計を止めて、思い出そうとする。カーテンの隙間から射し込む朝の光が思考の邪魔だ。 2025.02.14 師匠シリーズ
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】54 人形 人形にまつわる話をしよう。大学2回生の春だった。当時出入りしていた地元のオカルト系フォーラムの常連に、みかっちさんという女性がいた。 2025.02.14 師匠シリーズ
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】53 エレベーター 大学1回生の秋だった。午後の気だるい講義が終わって、ざわつく音のなかノートを鞄に収めていると、同級生である友人が声を掛けてきた。 2025.02.14 師匠シリーズ
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】52 貯水池 大学1回生の秋だった。その頃の僕は以前から自分にあった霊感が、じわじわと染み出すようにその領域を広げていく感覚を半ば畏れ、また半ばでは身の震えるような妖しい快感を覚えていた。 2025.02.14 師匠シリーズ洒落怖
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】51 追跡 大学1回生の冬。朝っぱらからサークルの部室でコタツに入ったまま動けなくなり、俺は早々に今日の講義のサボタージュを決め込んでいた。 2025.02.14 師匠シリーズ
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】50 雨音 大学2回生の秋の終わりだった。その日は朝から雨が降り続いていて、濡れたアスファルトの表面はもやのように煙っている。こんな日には憂鬱になる。気分が沈滞し、思考は深く沈んでいる。 2025.02.14 師匠シリーズ
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】49 田舎 中編 そもそもの始まりは、大学1回生の秋に実に半端な長さの試験休みなるものがぽっこりと出現したことによる。その休みに、随分久しかった母方の田舎への帰省旅行を思いついたのだが、それがどういうわけか師匠、CoCoさん、京介さんという3人の先輩を引き連れての道ゆきとなってしまった。 2025.02.14 師匠シリーズ
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】48 自動ドア 先日、ある店に入ろうとしたときに自動ドアが開かないということがあった。さっき出たばかりのドアなのに、戻ろうとすると反応がない。苦笑して別のドアから回り込んで入った。 2025.02.14 師匠シリーズ