師匠シリーズ 【師匠シリーズ】108 保育園 前編 土曜日の昼ひなか、僕は繁華街の一角にある公衆電話ボックスの扉を開け、中に入った。中折れ式のドアが閉まる時の、皮膚で感じる気圧の変化。それと同時に雑踏のざわざわとした喧騒がふいに遮断され、強制的にどこか孤独な気分にさせられる。一人でいることの、そこはかとない不安。 2025.02.16 師匠シリーズ
洒落怖 【洒落怖】お泊り保育【短編】 私が通っていた幼稚園での話。花の名前の教室ばかりの中、一つだけうさぎ組ってのがあってさ。二階だったけど、階段に机や椅子が積み重ねてあって上がれないようになってた。 2025.02.16 洒落怖短編
洒落怖 【洒落怖】雑居ビルの怪 今からもう14年くらい前の中学2年の時の話です。日曜日に仲の良い友人達と3人で映画を観に行こうという話になりました。友人達を仮にAとBとします。 2025.02.16 洒落怖
殿堂入り 【洒落怖殿堂入り】一途な思い 僕の家の隣に女の子が越してきたのは小四の夏休みだった。彼女の家庭にはお父さんがいなかった。お母さんは僕の目から見てもとても若かったのを覚えている。 2025.02.16 殿堂入り洒落怖
トンネルにまつわる 【洒落怖】あの8月を忘れない 群馬県と埼玉県を結ぶ静かな山沿いの町を抜ける道路は、神流川を縫うように走っている。左に御荷鉾山をいただき、ゆるやかな流れの所々にカラフルなキャンパーのタープが点在している。そろそろ夕刻も近い。 2025.02.16 トンネルにまつわる夏に・・・洒落怖
後味の悪い話 【後味の悪い話】ユニセフ親善大使 黒柳徹子がユニセフ親善大使としてアフリカに行った時の話。内戦で虐殺が行われたと言われていた国行って、難民キャンプを訪れた。 2025.02.16 後味の悪い話
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】107 風の行方 後編 それから僕らは、師匠の感じ取る風の向かう先を追い続けた。それは本当の意味で、目に見えない迷路だった。「あっち」「こっち」と師匠が指さす先にひたすら自転車のハンドルを向け続けたが、駅前の大通りを通ったかと思うと、急に繁華街を外れて住宅街の中をぐるぐると回り続けたりした。 2025.02.16 師匠シリーズ
師匠シリーズ 【師匠シリーズ】106 風の行方 前編 大学二回生の夏。風の強い日のことだった。家にいる時から窓ガラスがしきりにガタガタと揺れていて、嵐にでもなるのかと何度も外を見たが、空は晴れていた。変な天気だな。そう思いながら過ごしていると、加奈子さんという大学の先輩に電話で呼び出された。 2025.02.16 師匠シリーズ