2025-02

師匠シリーズ

【師匠シリーズ】024 馬霊刀 1/4

『服部調査事務所』と書かれたドアに背を向けて、狭い階段を下りていく。 目の前で師匠の頭が揺れている。少し猫背で、ポケットに手を入れ、愉快なことなどなにもない、という足取り。
トイレにまつわる

【洒落怖】トイレの長居【短編】

十年位前のことです。当時中学生だった私は運動部に所属しており毎日夜七時すぎまでバレーボールにはげんでいました。
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】023 見えない男

1回の秋だった。「黒い手」の一件以来、ときどき覗いていた都市伝説などを語るサイト『ピーチロア』で、突発オフ会の参加者を募っているのを発見した。中高生が多く、大学生の自分には少々居心地が悪かった覚えがあるが、あまりに暇だったので行ってみることにした。
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】022 誕生日

その教師は私立の中学校で数学を教えていた。その年は、1年生のうちA組からF組の6クラスを担当していた。1クラスが40人ずつだったので、240人を担当していることになる。テストの時期には採点で腕が腱鞘炎になりそうだった。
トイレにまつわる

【洒落怖】トイレの先客【短編】

深夜2時を回ってみんなが寝静まった頃にトイレがしたくなった
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】021 握手 中編

それから数日、僕は大学の新入生としての日々を緊張気味に送りながら、ずっと考えていた。キャンパスの妖精などというふざけたあだ名で呼ばれる、あの女性のことを。その彼女が見ているもののことを。
トンネルにまつわる

【洒落怖】検問

夏休み、サークル仲間でキャンプに行く事になりました。いわゆる学生の貧乏旅行でした。
後味の悪い話

【後味の悪い話】未開の部族を取材した

かなり前にみた話だから細かい所はうろ覚えなんだけど、NHKのドキュメンタリーだったと思う。
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】019 幽霊物件

大学2回生の春だった。僕はバイト先の興信所である小川調査事務所のデスクに腰掛けて、所長ととりとめもない話をしていた。「鮭のムニエルならいいんですよ。鮭のムニエルなら」「いや、他のムニエルも駄目ってわけじゃないよ」
山にまつわる

【洒落怖】牛の森

俺の地元に牛の森と呼ばれる森がある。森から牛の鳴き声が聞こえるからそう呼ばれている。