2025-02

師匠シリーズ

【師匠シリーズ】032 双子 2/4

6月26日は金曜日だった。その日の朝、僕は師匠の運転するボロ軽四で、北へ向かう旅路にあった。県北の笹川町に向かっているのだ。僕らの住むO市は、瀬戸内海に近い南側にあったから、県北の町までは結構な距離がある。
百物語

【オカルト板百物語】笑わないホステス

社会人になって2、3年の頃、週末になると夜遊びばかりしていた時期があった。なかでも多く通ったクラブは、私のすぐ上の先輩に紹介され連れられて行った店で、お気に入りだった。
後味の悪い話

【後味の悪い話】亡くなりました

現国教師Fが授業の空き時間に聞かせてくれた話。朝、F(当時14歳)が教室に入ると、Fの友人『Tくん』の机の上に花瓶が置かれ、花がいけてあった。
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】031 双子 1/4

 大学2回生の夏の初めだった。6月も半ばになり、道往く人々の服も軽くなってきた季節。梅雨入りして、むしむしする日が続いていた。 その日僕は、寝不足でしょぼしょぼする目を擦りながら、バイト先の興信所、小川調査事務所の机に座って書類整理をしていた。
後味の悪い話

【後味の悪い話】子どもの顔色がどんどん紫色に変わっていく

実家の近所で実際に起こったことなので、多少ごまかし入れてます。
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】030 双子 0/4

「にい、さん、しい、ごお、ろく、しち、はち、きゅう、よんじゅう、いち、にい……」 机の上に置いた目覚まし時計の秒針の動きを、オカルト道の師匠、加奈子さんが数えている。僕はその様子をじっと見守っている。
殿堂入り

【洒落怖殿堂入り】ウヅガアさん

明日も早いので投下するだけ投下します。あ、ところで、けっこう前に、神社の下で寝泊まりしてたら幽霊だと思われてばあさんが死んだって話なかったっけ?
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】029 猫

 大学3回生の春だった。 正確に言うと、2回生が終わり、3回生の最初の授業を迎える前の、短い春休み中のことだ。 そのころ俺のオカルト道の師匠は、知らない間に我が大学の司書の職にありつき、「もう僕の教えることはない」などと言いながら、この春に大学院を卒業していた。
夢にまつわる

【後味の悪い話】自分の葬式の夢

どういう経緯が忘れたけど、主人公と友達は樹海で迷子になる。途中で友達が消えたり、助けを求めた人が幽霊だったりしたけど、なんとか自力で自宅に戻ったら、主人公の葬式をしていた。
後味の悪い話

【後味の悪い話】海沿いの町が津波に襲われた

北海道だったか、地震の時、海沿いの町が津波に襲われた。逃げる間もなくその家族は津波に巻き込まれた。