2025-02

師匠シリーズ

【師匠シリーズ】043 星型要塞都市

角南家での老人との会合から2日が経っていた。 その日、僕はバイトで小川調査事務所にやってきた。特に調査の依頼は入っていない。ただの資料整理だ。情報が命の興信所は、最近の様々な事件を常に整理している。タカヤ総合リサーチなどは、その辺がかなりシステマティックに整備されている。
洒落怖

【洒落怖】母の話【短編】

昔うちの母に聞いた話です。母は高校生の頃、学生寮に入っていました。
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】042 老人

目の前に、深い皺の刻まれた老人がいる。彫りの深い顔は、まるで往年の映画俳優のようだ。ただ映画を撮るには、少し痩せすぎているように見えた。 年季の入った黒檀の机のうえに、和服のそでからのびた細い腕が置かれている。その腕が、大きな灰皿を引き寄せて、もう片方の腕がタバコの灰を落とす。
洒落怖

【洒落怖】おまえだれ?【短編】

ロフト付の6畳キッチン付で快適とまでは言わないが普通に暮らせるアパート。入居したのはもう1年ぐらい前だが、ここ半年ぐらい前からロフトが怖い。
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】041 地下

 巨人を見た次の日、僕らはJRに乗って、となりの町へやってきた。 うちの大学の日本史研究室の元教授で、退官した今では、郷土史家という肩書きでのんびりと好きな研究を続けている、宮内氏を訪ねてきたのだ。
山にまつわる

【洒落怖殿堂入り】生前のビデオ【短編】

会社の同僚が亡くなった。フリークライミングが趣味のKという奴で、俺とすごく仲がよくて、家族ぐるみ(俺の方は独身だが)での付き合いがあった。
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】040 アポカリプティック・サウンド

 福武さんという、師匠の知り合いが描いた不気味な絵をめぐって、人の群にもみくちゃになり、散々な目にあってから僕らは師匠の家で落ち合った。
山にまつわる

【洒落怖】ひょーひょー【短編】

山の仕事が忙しいときに時々山の宿舎で同僚数名と過ごす事がよくあった。
師匠シリーズ

【師匠シリーズ】039 狂心の渠

劇団くじら座の公演を見た2日後だった。 よく晴れた日で、見上げれば秋らしい高い空が広がっていた。僕は、久しぶりに洗濯をして干してくればよかったと思いながら、自転車をこいでいた。後輪の上には師匠が立ち乗りをしている。両手は僕の肩だ。
後味の悪い話

【後味の悪い話】片腕の男

昔、TVで見た映画。偶然、お宝の隠し場所の地図を発見した数名の男たち。